【コンフィデンスマンJP プリンセス編】才能か血筋か、救いの鍵は「ウソ」

みなさんは「嘘」がお嫌いですか?

「嘘」は人を傷つけると思いますか?

しかし世の中には「真実」が人を縛り付け、苦しめていることもあります。

真実では救えない大ピンチを、「嘘」で「人を救い」大円団にする。

コンフィデンスマンJP プリンセス編 から学んだ日常でも使える人間関係の真髄をお届けします!

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前回のコンフィデンスマンJPの解説記事はこちら!

【コンフィデンスマンJP 運勢編】ピンチはチャンス!敢えてどん底を作って、完全復活!!

 

「私は大富豪の当主でも、経営者でもない。後継ぎ争いとは無縁だ」

いえ、そうではありません。
この物語は、誰もが「自分事」とすべきものなのです。

「教育」と「仕事」の面で。どのように、意思を受け継ぐか。


このボリューミーな記事を読み解けば、世界が変わるかもしれません。

「私たちは、何にだってなれる。強く思えば、それが真実になる」

【筆者・喜多の自己紹介】あらゆるジャンルの記事を書くブロガー・小説家。国家公務員、経営者団体を経て、現在は営業マン。座右の銘は「人生は喜劇!喜怒哀楽全てエンタメに昇華!」自己紹介はこちら!

想定外での対応が、人生の成否を分ける

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<物語のあらすじ>

コンフィデンスマンJP プリンセス編

長澤まさみが華麗な信用詐欺師ダー子にふんするコンフィデンスマンJP。
世界有数の大富豪フウ家の当主・レイモンド(北大路欣也)が亡くなったことをきっかけに、10兆円とも言われる遺産を狙ってダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)らおなじみの面々が、大胆なコンゲーム(騙し合い)を繰り広げる。遺産を目当てにしたダー子は、替え玉を用意してフー家に潜入…

コンフィデンスマンJP プリンセス編
監督:田中亮
脚本:吉沢良太
主題歌:Official髭男dism
出演は長澤まさみ・東出昌大・小手伸也・小日向文世・関水渚・柴田恭兵・北大路欣也・竹内結子・三浦春馬・ビビアン・スー、広末涼子・江口洋介・白濱亜嵐・古川雄大ら

マレーシアの旅。クアラルンプール、ランカウイ島の美しい景色、豪華なホテル、猥雑なバザール、美しい海。

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プリンセス編のテーマは、「大富豪フウ家の遺産争い」だ。

日本の法律では、相続についてこのように記載されている。

配偶者  常に相続人になる(民法890条)
子    第1順位(民法887条)

配偶者は、婚姻関係にある相手方。

大富豪フウ家の当主・レイモンド(北大路欣也)が亡くなった場合、
遺産は3人の子息に分配されるのが妥当だ。

長女のブリジット・フウ(ビビアン・スー)、クリストファー・フウ(古川雄大)、アンドリュー・フウ(白濱亜嵐)の3姉弟だ。

3人で遺産10兆円を山分け。

長女、もしくは長男がフウ家を相続して、一件落着。

となれば、物語は始まらない。

フウ家の当主・レイモンドは、とある遺言を残していた。

その遺言を、レイモンド家が大好きすぎる有能執事・トニー(柴田恭兵)が発表する。

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左下:トニー(柴田恭兵)   右下:レイモンド(北大路欣也)

「末子ミシェル・フウに全財産を譲る」 と。

残された息子たちはもちろん、後継ぎ争いを注視していた世界中が驚いた。

え?だれ?

だれ!?を拡大表示

出典:ONE PIECE /尾田栄一郎 集英社

 

そう。

ミシェル・フウなる人物は、誰も知らなかったのだから。

世界各国の詐欺師たち、詐欺師ではないものは、喜び勇んだ。

「私がミシェル・フウだ!」遺産を求めるものたちが世界中から名乗りを上げ、フウ家に乗り込んできた。

世はまさに、

大発見時代!!!

ありったけの~ゆ~めを~かきあつめ~

 

しかし、誰もが「遺産目当ての嘘」を見破られ、
あるものは追い返され、あるものは消された。

虎穴に入らずんば虎子を得ず。しかし、いのちだいじに。

こっくりを拡大表示

コックリ(関水渚)は、恵まれない子供だった。
身寄りのない内気な少女で、知り合いをたらいまわしにされ、虐待を受けてきた日々。何を聞かれても無言で頷くことしかできなくなり、“コックリ”と呼ばれるようになった。

そんな彼女は、ダー子に救われた。

いや、よく言えば救われたのだが、悪くいえば「利用」された。

詐欺師のダー子は、「コックリ」をミシェル・フウに仕立て上げようとしたのだ。

ダー子は自分がかつて、レイモンドと関係を持ち、ミシェル・フウを生んだ。そして今日までこっそりと育ててきた、と真っ赤な嘘をつき、フウ家に乗り込んだ。

 

虎穴に入らずんば虎子を得ず。しかし、退路も考えろ

「ムチャだ~!」

杏さんと離婚してしまった東出昌大さん演じる「ボクちゃん」はダー子の作戦に反対する。

しかし、ダー子は「遺産10兆円」に目がなかった。

「本物も偽物もない!信じればそれが真実!」と、コックリに言い聞かせた。

コックリもダー子の言葉を信じる。
「コックリはダー子の娘。ダー子とレイモンドは愛し合った仲」

そして、遺産をかすめ取る。

そんな詐欺が通用するのだろうか?

大富豪フウ家に対して…

上手く行っちゃうのが、「コンフィデンスマンJP」だ。

ダー子の作戦に抜かりはない。

警備員には「ボクちゃん」、日本総領事館の職員姿の「リチャード」、ホテルの給仕係には「五十嵐」

 

いつものメンバーで、フウ家という大富豪(おサカナ)釣りを進めた。

各国に仕込みの者を派遣し、レイモンドとダー子の写真も合成、
ボクちゃんのファインプレーで、長女の唾液をも手に入れて、DNA検査も突破した。

そして、
コックリは、ミシェル・フウとして認められて、ダー子はその母となった。

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得意の時ほど、気を引き締めよ。危機はすぐそばに

しかし、ここでダー子の思ってもない事態に陥ってしまう。

「ミシェル・フウと認められれば、相続放棄をして手切れ金をもらって退散」と計画していたが、執事のトニーからこのようなことを言われたのだ。

「相続者は4か月後のパーテイで正式に決定するので、その間にしっかり教養を身に着けて欲しい」

豪華な部屋、衣装が与えられ、朝から晩までスポーツから語学のスパルタ教育が始まったのだ。

教育といっても、ただの教育ではない。
後継者を逃がさないために、ダー子とコックリは脱出することもできない。

そう、「カゴ」の中での監視生活だ。

この状況がおもしろくないのは、レイモンドの3人の子供たちだ。
あの手この手と嫌がらせをしかけてくる。

「フウ家に近づくな!」「相続を辞退しろ…」「プリンセスは偽物」

相続放棄とは、相続人が被相続人の権利や義務の一切の相続をしない選択をすることいい、被相続人に権利(プラスの財産)よりも義務(支払い債務等のマイナスの財産)の額の方が大きい場合に、主に選択されます。

野ウサギの死体をコックリのベッド上に釣るしたり、
クッキーに毒薬を入れたり、落ちたステーキをコックリに食べさせたり。

偽りの後継者・コックリ=ミシェル・フウに対する侮辱と嫌がらせは熾烈を極めた。

3人の「本物」の子息の行動に、ダー子はキレた。

そして、「すぐに逃げ出す」ことをやめたのだ。

そして、「こんな危険なところからはすぐに逃げ出す」というプランを書き換えることにしたのだ。

「このまま滞在し続けて、4か月後のパーティーで後継者の証である`玉璽`を奪う。そして玉璽を手に入れてから脱走。それを闇マーケットで売りさばく」作戦に変更したのだ。

ヤバいよヤバいよ!?

はっきり言って、この作戦は博打だと思った。

「偽物」のプリンセスとして、4か月間フウ家に滞在する。

その間に、「本物」の子3人の子供たちはあの手この手で、「偽物」を妨害し、命を狙ってくる。

冷静沈着な策を張り巡らすダー子の判断ミスだろうか。

「感情」とは末恐ろしい。破滅を呼ぶ諸刃の剣。

「私なんであんなこと言っちゃったんだろ~」
ダー子自身も後悔していた。

しかし、今回の詐欺の本人である
コックリ=ミシェル・フウは、意外にも積極的だった。

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「私、やります」

ダー子から利用されていることに恨みを言うわけでもなく、
「偽物」を全うしようとしたのだ。

コックリは4か月間、
必死に教育プランに食らいついた。

スポーツ、ダンス、語学…メキメキと実力をつけるコックリ…

そこには「本物」の3人の子供たちにはない真摯さとまっすぐさがあった。

そして物語は山場を迎える…

4か月後。

ランカウイ島にフウ一族が集まった。レイモンド・フウの遺言により、相続者として指名された『誰も知らなかった』末子「ミシェル・フウ」への遺産継承の儀式のために。面白くない顔をして歩く三人の後からおずおずと歩いてくる少女。彼女が相続者「ミシェル・フウ」(コックリ)。ミシェルの後ろを歩いてついてくる母親は、ダー子だった。

 

<人は、立場に縛られる>

 

最適な状態とは何だろうか。
血筋通りの相続が理想なのか?

しかし、各々の本心は違った。

フウ一族の3人の子供は、家柄の重圧の重さを背負いきれていなかったのだ。

簡単にいうならば、
父親であるレイモンドと、フウ家という家柄に、生き方を押し付けられたのだ。

長女 を拡大表示

長女のブリジット・フウ(ビビアン・スー)は、小さな幸せを望む女性だ。

自分の絵を書いてくれる決して裕福な身なりではない画家(濱田岳)に惹かれていた。

しかし、彼女の立場は、みすぼらしい画家と結ばれることを許さない。

彼女のセレブの友人たちは、「またあのストーカーが来たの?」と、画家を侮辱した。タイミングが問題だ。

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長男のクリストファー・フウ(古川雄大)は、昆虫博士になりたい男性だ。
父の後を継ぐため、ビジネスを行っているが、それは本心ではない。

次男を拡大表示

次男のアンドリュー・フウ(白濱亜嵐)は、相棒とダンスがしたい男性だ。
フウ家という鎖に縛られ、苦悩し、赤星グループの会長(江口洋介)に利用されている。

3人に共通することは、誰が「フウ家」をしたとしても、幸せにはなれないということだ。

彼らは、自由が欲しい。

フウ家という鎖から外れて、自分の人生を歩みたがっていた。

しかし、家柄がそれを許さない。
「周囲の目」があるのだから。

ぶっちゃけて言ってしまおう。

3人とも、大富豪を継ぐ「器」ではない。

それが悪いと言っているわけではない。

 

<一族承継は最善手なのか?>

日本の時価総額NO.1のトヨタ自動車だってそうだ。
創業者は豊田佐吉だが、代々豊田家が継いでいるわけではない。
過去11名の社長のうち、半分以上の六代が創業家の出身。

 

徳川家だって、足利家だって
正直にいって、4代目以降はどうだ?

秦国・始皇帝の息子・胡亥と扶蘇は中華を治める器があったのか?
蜀漢・劉備玄徳の息子、劉禅は王の器があったのか?

一族が継ぐことは、「絶対」ではない。

ただ、ここに問題がある。

誰もが、自分の息子や娘に、家を継がせたいのだから。

だから権力者や経営者は、
強引に子供たちを「育て上げようとする」
後継者としてふさわしくあるために。

ただ、そこに問題があった。

古今東西
権力者の後継争いで
数千年人類は
親族で殺しあってきている

 

レイモンドの3人の子供たちは、一族を継ぐ器ではなく、本人たちもそれを望んでいなかった。

しかし、一族の体裁がある。
どこの馬の骨ともわからない「偽物」に、フウ家の当主を任せることは納得できなかったのだ。

ここで、物語の真の主役の判断が重要になってくる。

フウ一族に仕えている執事役のトニー(柴田恭兵)だ。

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執事らしい存在感をにじませるトニー。
DNA鑑定でミシェル・フウが、本当にフウ一族だと判明した後でも、トニーはまだ彼女を疑っていた。

そして、トニーは突きとめたのだ。

「ミシェル・フウ」が「偽物」だということに。

 

自作自演、あえて情報を掴ませることも一つの策

実は、ミシェル・フウが偽物ということをトニーに知らせたのは、ほかならぬダー子だ。

ダー子が偽の手紙と、尊敬する詐欺師師匠・スタア(竹内結子)を使って、トニーに揺さぶりをかけたのだ。

当初は、ミシェル・フウが本物だと騙そうとしたダー子。
しかし、終盤にはあえて、偽物だと明かしてしまう。

ダー子は、なぜそんなことをしたのか?

それは「偽物」を「本物」として承認させるためなのだ。

その理由を詳しく紹介しよう。

ミシェル・フウが、レイモンドの子供ではないと知ったときのトニーの気持ちはいかようだったであろうか。

「謀ったな、シャア」

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出展:機動戦士ガンダム / ガルマ・ザビ /  富野由悠季 / サンライズ

 

実はトニー、爆弾発言をしている。

コックリをミシェル・フウだと認めて、正当な後継者であると宣言したとき、本物の子供たちはもちろん噛みついた。

トニーに「もし偽物ならどうするの?」と問い詰めたのだ。

「そのときは、私の命に代えて…」とナイフを見せた。
それがトニーの返答だった。

このときの言葉を重要視するなら、ミシェル・フウが偽物だと判明した時点で、トニーは切腹する必要がある。

「私、判断ミスしすぎちゃいました」と切腹ものだ、

しかしトニーは武士ではない。

敢えて言おう。執事であると。

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出展:機動戦士ガンダム / ギレン・ザビ /  富野由悠季 / サンライズ

執事の任務とは何か?

執事:邸宅に仕える使用人の筆頭として家政全般を取り仕切り、主人やその家族へ給仕を行う。富裕層の方がお客さまとなるため、執事にも高いレベルでの一般常識やマナー、接遇能力、英語力などが求められる。

フウ家に傷がつかないよう、ただ言われたことをするだけ?

しかし、トニーが指示を仰いできた当主のレイモンドはもう世にいない。

英雄たちの選択、よろしく、執事たちの選択

 

トニーには主に4つの選択肢が示された。

1、 真実を記して、腹を切る

「ミシェル・フウが偽物だったので私は責任をとります」と真実を書いて、命を絶つ。

2、何も言わずに腹を切る。

1も2も、どちらも大混乱を招く。
レイモンド亡き後、フウ家を束ねているのは、実質トニー。

彼が亡くなれば、フウ家は内紛必須。

そんなことはトニーもわかっているだろう。

この場合、発言の責任をとって命を絶つ、というのは最善手ではない。

3、偽物を暴き、遺言を破棄し、3人の子供から後継者を探す。

トニーはこのように言うこともできた。

「ミシェル・フウは偽物だ。本物のミシェル・フウ様はもうこの世にいない。そのため、偽物を抹殺する」

しかし、この案はトニーの中で却下となった。

その理由は、ミシェル・フウの奮闘によるものだ。

コックリ(関水渚)が扮するミシェル・フウ。

何を聞かれても無言で頷く“コックリ”と呼ばれる身寄りのない内気な少女

親に捨てられ、犯罪に手を染めて不幸に生きてきたコックリ。
その「経歴」だけをみれば、彼女は褒められた人物ではない。

だが、ダー子との出会いをきっかけに、大役を任された(詐欺に利用された)。

大富豪の隠し子ミシェルとしてフウ家に入り込む。
しかし、コックリはそのストイックさで、後継者たる素養を身に着け、輝きを増していく。

人は努力で変われる、劇中で彼女は聡明な女性に変身した。

しかし、「フウ家の後継者」という「偽りの器」を預けられたことで、彼女は目覚めた。
本来のコックリは、心が優しく芯の通った素朴だったのだ。

ダー子の言葉が繰り返される。

 

「本物も偽物もない。信じればそれが真実」

 

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正直、ムチャはある。

コックリは、中学校もしっかり登校しておらず、教育を受けて来ていなかった。

そんな彼女が、名家の教育を受けて、たった4ヶ月で語学からダンスまで完璧にできるようになるのか?

そこには突っ込んではいけない。

映画なんだから、目を瞑ろう。

最初はみすぼらしかったコックリが、期待に応えるために、努力をして成長する。
そして、自らの意志で行動を起こし、周りの人に良い影響を与える。

 

努力が生んだシンデレラストーリー。

まさにちばあきお先生の名作「キャプテン」を彷彿とさせる。

 

「他人より優れていることが高貴なのではない。本当の高貴とは、過去の自分自身より優れていることにある」

アーネスト・ヘミングウエイの言葉がここで生きてくる。

「私たちは、何にだってなれる。強く思えば、それが真実になる」

 

大切なことは何か、いつだって本質を見極めろ。

執事のトニーにとって、

血筋を守ることか,
家を守ることか。

答えは後者だ。

フウ家を守りたい。
トニーの思いが、この物語の結末を決定づけた。

そして、ダー子は詐欺師として、「顧客=おさかなちゃん」の心の奥底の欲望をうまく刺激することに長けている。

結局、トニーが選んだ選択肢はこちらだ。

4、 ミシェル・フウが偽物という事実を隠したまま、後継者として相続させる。

本物の血筋よりも、
フウ家の円滑な存続を選んだのだ。

名家は一生遊んで暮らせるお金があり、豪華な家に住み、世界から羨望のまなざしを受ける。
しかし、そこに上り詰めるまでには、数々の犠牲や悪事もあった。

映画の冒頭で流れた「絶対にフウ族を許さない」と泣き叫ぶ台湾の農民の怒りの映像。フウ族はこうして世界有数の大富豪に成長したようだ。

映画の終盤で、「フウ家の者を道ずれに死ぬ」と叫び爆弾テロを起こそうとするご老人が現れた。そのご老人の心を静めたのは、「本物」のフウ家のものではなく、「偽物」のフウ家であるミシェル・フウだ。

ミシェルは偽物かもしれない。
だが、「本物」の名家の器を持ち始めていた。

本物の子供たち3人も、ミシェル・フウの清らかな心に触れて、彼女を認め始めていたため、ミシェル・フウへの継承に問題はないと判断したのだろう。

ここで、「真実」を話し、ミシェル・フウが偽物だと暴いたところで、さらなる混乱を生むだけだ。

「本物」の子供たちの誰に継がせても、
「家柄」で子どもたちを支配してしまう。
「誰も」が、不幸になる。

まさに、lose-loseだ。

それよりも、血筋に拘らず、才能と気概で後継者を選ぶ。

そうして、WIN-WINを目指す。

経営も政治も同じだ。
一族に相続させたいのか、
会社、国を残したいのか。

「世間ズレ」したお坊ちゃまの二世、三世に、乱世を乗り切れるのか?

人種のるつぼ・移民大国であるアメリカ合衆国が世界最大の大国になれたのはなぜだろうか。

それは、血筋よりも才能を重んじたからではないのか?

アメリカには今でも、世界各国から優秀な人物が集まってくる。
わずか数百年の歴史しか持たないアメリカが、名目GDPで世界一位に君臨し続けているのは、血筋よりも才能を重んじる国の風土があるのだと感じる。

トニーも、アメリカのように、
血筋よりも才能を選んだのだ。

さすがはトニー
ご主人様の真意に気付くとは…

「ご主人様の真意」

そう。
フウ家の後継者には、血筋よりも才能を選ぶ。

この作戦を思いついたのは、遺書を書いたレイモンドだ。

レイモンドは、あえて一族が知らない者を後継者に定める事によって、世界各国から優秀な人間が「私こそミシェルだ!」と名乗りを上げて、より優秀な人物が後継者になって欲しいと企んでいたのだ。

この種明かしは、映画のラスト5分で明かされる。

物語の2年前。
ダー子が跡継ぎのいないラーメン屋の店主に対して
「偽の遺言書を作って後継ぎを募集すればいい」と言った言葉を、
レイモンドは聞いていたのだ。

「それはいい」と、ダー子のアイデアを採用したレイモンドは、架空のミシェル・フウを創り出し、それと同時に、「本物」の子供たちへのメッセージを書き記したのだ。

コンフィデンスマンJP プリンセス編から学べる真髄

この映画を見て、多くの人は思うだろう。

「私は大富豪の当主でも、経営者でもない。後継ぎ争いとは無縁だ」

私はその考えにNOを突き付けたい。

この物語は、誰もが「自分事」とすべきものだ。

そう、「教育」と「仕事」の面で。

私たちは、
自分の仕事をしているとき、
自分の次にその仕事をする人のことを考えているだろうか。

自分だけが仕事をさばければいいと思っていないだろうか?

マニュアル化、システム化によって、
円滑に仕事を進めることができるように、鋭意工夫しているだろうか?

コンフィデンスマン(詐欺師)だって、戦略を組んで

詐欺師をバカにするなら、自分も戦略を組もう。
自分がよければいいのではない。

組織全体が、その次の担当者が仕事をしやすくなるように、行動を心掛けよう。

 

この後の物語で最も過酷な運命をたどるのは誰だろうか。

それは、真実を知る
ミシェル・フウと、トニーだ。

二人は、ミシェル・フウが偽物だということを隠し続けなければならない。

偽りのミシェル・フウを、演じ続けなければならない。

再度、DNA鑑定をしようと、誰かが言い出すかもしれない。
フウ家の当主を狙って、刺客が送り込まれるかもしれない。

しかし、大丈夫だ。

ミシェル・フウ=コックリには信念があるのだから。

「私のような(恵まれない)子を救いたい!」

コックリのあの言葉は、格差の広がる今の時代にとても大切なメッセージだ。

ミシェル・フウ=コックリには、信念や努力をする気概だけでなく、もう一つ大事な心構えを持っている。

それは、些細なことでも幸せを感じ取ることができる力だ。

少女パレアナ(ポリアンナ)のように。

 

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詐欺師も、
純粋な娘も、
後継者も、
執事も、
ヤクザのドンも。

誰もが思い思いの場面を思い描き、策略を練った。

ただ、善意無過失の透明な心こそ…

まっすぐな心を持つ一生懸命な人が、報われる社会であってほしい。

前作ロマンス編を超える、素晴らしい映画だった。

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最後に、ダー子の言葉を体現した楽曲を紹介しよう。

何にだってなれる 今からだって気分次第退屈なシナリオも 力ずくで書き直せる  ©BUMP OF CHICKEN / ディアマン

 

【コンフィデンスマンJP プリンセス編】 / 未知の窓(ジョハリ)を開くダー子

 

 

【貴重な時間を使って読んでいただき、誠にありがとうございました!】

当ブログ「徒然道草」は、「人生はRPGゲームだ。喜劇も悲劇も道中を楽しむ。すべてをエンタメに昇華しおもしろい世の中にしていきましょう!」という意気込みで運営しております。

令和のこち亀をモットーに、コメディ、サブカル、お仕事、雑学、ノウハウ、自己啓発など様々な内容を毎週日曜日に投稿中!また、小説家として電子書籍も出版しています。

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