【映画】ライフイズビューティフル / 過酷な状況でユーモアを貫いた父の愛とは

強制収容所に連行され、明日の命さえわからない。

愛すべき妻を、息子を、どう守ればいい!?

一計を案じたお父さんは、

とある魔法を使いました。

「ユーモア」という名の、劇薬を。

 

1999年に公開され、アカデミー賞3部門を受賞した映画

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第二次大戦中に強制収容所に送られたユダヤ人の父親が息子を守るために奮闘する映画です。

あらすじを読めば、なんてシリアス映画だ?と思うかもしれません。

しかしこの物語は、
決して暗い雰囲気ではありません。
むしろ強制収容所とは思えないほど、明るい。

だからこそ、恐怖が際立つのです。

 

過酷な状況を、ユーモアで生き抜いた家族を描きます。

画像1

 

【起】

1937年のイタリアが物語の舞台です。

主人公は、ユダヤ系イタリア人の青年・グイド。

ズッキューン。

 

グイドは、美しい小学校教諭の女性・ドーラに出会い、ひとめぼれをしました。

しかし残念無念。

ドーラには婚約者がいます。

「あー、じゃあ無理かーー!」

と諦めないのが、俺たちのグイド。

 

猛アタックをしかけ、ドーラの婚約パーティにて、ドーラを奪い去ったのです。

「このまま君だけを奪い去りたい」DEENの名曲はこのシーンからインスパイアされたそうです。(筆者の偏見(笑))

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その後、駆け落ち同然で、2人は結婚しました。

時は流れて、グイドとドーラの間に、息子・ジョズエが誕生します。

え、いつの間に子供が?

濡れ場、あったっけ??

そのスピード感は、
「NHKの朝の連続テレビ小説」、「集英社のドラゴンボール」にインスパイアされたともっぱらのうわさです。(筆者の偏見(笑))

【承】

【承】

しかし、幸せは長くは続きませんでした。

第二次世界大戦が始まり、イタリアは独裁者・ムッソリーニの支配下に置かれ、ユダヤ人を迫害し始めました。

そして、グイドと息子・ジョズエは、グイドの叔父・ジオと共に強制収容所に連行されてしまったのです。

祖母のところにいたドーラは、慌てて彼らのあとを追いかけます。ドーラはユダヤ系ではないのですが、ともに収容所に閉じ込められてしまいます。

ここもひとつのポイントですね。
実際、ユダヤ系かどうかは収容の要件に入っていなかったようです。

<ウィキペディアより引用>収容の目的は、労働力確保。労働に適さない女性・子供・老人、また「劣等民族」を処分する「絶滅収容所」としての機能も併せ持つ。一説には「強制収容所到着直後の選別で、収容者の70-75%がなんら記録も残されないまま即刻ガス室に送り込まれた」とされており、このため、現在にいたっても正確な犠牲者の数は把握されていない。

日本も他人事ではありません。第二次世界大戦終了後、シベリア抑留が行われました。

シベリア抑留:第二次世界大戦の終戦後、武装解除され投降した日本軍捕虜らが、ソビエト連邦によって主にシベリアなどへ労働力として移送隔離され、長期にわたる抑留生活と奴隷的強制労働により多数の人的被害を生じたことに対する、日本側の呼称。ソ連によって戦後に抑留された日本人は約57万5千人に上る。厳寒環境下で満足な食事や休養も与えられず、苛烈な労働を強要させられたことにより、約5万8千人が死亡した。 Wikipedia参照

ロシアのエリツィン大統領は1993年(平成5年)10月に訪日した際、「非人間的な行為」として謝罪の意を表した。ただし、ロシア側は、移送した日本軍将兵は戦闘継続中に合法的に拘束した「捕虜」であり、戦争終結後に不当に留め置いた「抑留者」には該当しないとしている。

 

 

そもそも私は、ソ連の対日戦争参戦は条約破棄の不当行為と思っています。

1941年(昭和16年)に日本とソビエト連邦の間で締結された中立条約
有効期間は5年=1946年4月25日までは有効
ソ連は1945年8月8日に突如、宣戦を布告、事実上条約を破棄。南樺太・千島列島および満州国・朝鮮半島北部等へ侵攻。

 

この行動がシベリア抑留に、北方領土問題にも繋がっています。終戦間際のどさくさに紛れて、日本を蹂躙したように見えてしまうのです…

と、ここを話し始めると話がそれるのでまた別記事に。

ここからは、ライフイズビューティフルに戻ります。

 

【転】

収容所に閉じ込められたグイドとジョズエ。

このあと重く暗い展開になるのでは、と思いきや…

そうはなりませんでした。

まだ幼いジョズエを怯えさせないよう、グイドがあるウソをついたからです。

「これはゲームだ」

「ん??」

息子を守るために、グイドはポイント制度を導入します。

「いい子にしていれば点数がたまり、
1000点たまったらゲームは勝ち!
ジョズエの大好きな戦車に乗って家に帰れるんだ!

パパの言うことを聞けば〇点、兵士たちに~されたらマイナス△点だ!」

ゲームのルールはすべてグイドが考えたものです。

必死に点数を換算するグイド。

「よし、今日も頑張ったな!お前の12点とパパの48点で60点だ。
ご褒美に、このパンをあげよう!」

グイドは決して、ジョズエを叱りませんでした。

グイドの言いつけを守らず、強制労働に従事させられている現場にジョズエがやってきたことがありました。

ジョズエは不審に思い、「パパは一体、何してるの?」と尋ねます。

グイドは、陽気な様子で、「これは戦車を作っているんだ!」と答えます。

そして、「だめじゃないか、こんなところにきちゃ!これで10点減点だ。早く戻るんだ」とジョズエを安全な場所に誘導するのです。

これは「肯定の行程」です。

 

決して子供を否定しない。

強制収容所の恐怖から、愛する息子を守るグイド。

ユーモアとゲームを駆使して、息子を守るグイドですが、魔の手は迫っていました。

シャワー室と呼ばれていたガス室は、処刑場です。
収容者たちは選別され、ここに送り込まれます。

グイドはここでも、ポイント制度を使って息子を守ります。

「ここに隠れていろ。今が一番難しいところなんだ。
うまく隠れていたらプラス120点だ!これで勝ちだぞ!」

しかし、隠れたくないジョズエは駄々をこねます。

「よーし。お前は消える、大丈夫だ!これでみつからない」

グイドはアフォーメーション使って、息子を勇気づけるのです。

 

「逃げろ!悪い奴らがきたぞ!」

ジョズエはそれを信じました。
グイドが強制労働で留守にしている昼間の間、ベッドに隠れてガス室送りを免れたのです。

 

1940年から45年まで、アウシュヴッツ収容所では、およそ110万人が殺害され、そのうち100万人がユダヤ人だったそうです。

この物語の中でも、生々しい収容所の描かれたりすることもありました。

ジョズエの祖父エリゼオが、ほかの老人たちと共にガス室に連れて行かれるのを見たときのことです。

不安そうに見つめる息子に心配をかけさせないために、グイドはこう言いました。

「おじさんは違うチームでプレイするんだよ! じゃあね、おじさん!」と。

その頃、母のドーラも女性用の収容所に入っていました。
グイドは放送室に入り、こっそりとドーラに呼びかけたりもしています。

そうして、一人、また一人と、収容所から人が「いなくなって」いったのです。

年齢、性別に関係なく。グイドの必死の「ごまかし」も限界を迎え、ジョズエは違和感を覚え始めました。

「ねえパパ、もう帰ろうよ?」

「なんだって?今、俺たちは一位なんだぞ?」

「でも、他の子も、もういないよ。それに、今、このゲームって何点なの?」

 

「683点だよ。1000点まであと少しなのに…」

グイドはなんとかジョズエを説得することに成功します。

 

私はグイドのようにどんな時でも希望を持てるか

筆者の私は独身です。今は平和な日本で住んでいます。しかし、もし自分がグイドの立場だったとして、どのような態度でその状況を切り抜けようとしたでしょうか。

真実を伝えて、シリアスな雰囲気で日々を生き抜こうとしたか?
いえ、恐怖の真実を伝えたして、おとなしく隠れ続けることができたでしょうか?

グイドの「ウソ」

ポイント制度を利用したゲームは、生き残るための選択肢だったのです。

「みんなわけのわからないことを言っているが絶対にしゃべるなよ!」

「うん」

「いいか、これはゲームなんだ。

1000点たまったらゲームは勝ち!
ジョズエの大好きな戦車に乗って家に帰れるんだ!」

グイドはひたすら、息子を励まし続けました。

 

【結】

ドイツ軍の戦況は悪くなり、強制収容所の人たちもどんどん処刑されていきました。収容所を撤退するためです。

それでも、グイドは不穏なことを言いません。

「いついかなる時も」愛する息子・ジョズエを不安にさせない。

徹底したグイドの男気。

こういう親に、いや大人になれるのか?私を含めた視聴者たちに、そう投げかけます。

しかし、物語は残酷なものでした。

 

ジョズエをゴミ箱の中に隠れさせたあと、グイドは妻のドーラを探しにいきました。しかしその時、グイドは兵士に捕まってしまったのです。

銃口をつきつけられて、連行されるグイド。

ゴミ箱の中に隠れるジョズエは、小さな穴からその様子をじっと見つめていました。

ジョズエが隠れている場所の前を通るとき、グイドはわざとおどけて、行進のポーズを取りました。

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映画:ライフイズビューティフル   右上の旗は…

 

グイドはわかっていたはずです。自分が間もなく殺されることを。

しかし、父は涙を流すこともなく、
恐れて叫ぶこともなく、最後まで陽気な姿を貫きました。

息子のジョズエに、不安を与えないために。

レンガに囲まれた路地に連行させられるグイド。

その後、銃声が鳴り響きました。

その瞬間は、本当にあっけないものでした。

ぼくは、Mr.Children の HERO の一節が思い浮かびます。

駄目な映画を盛り上げるために 簡単に命が捨てられていく

 

この映画は駄目な映画ではありません。でも簡単に見えてしまったのです。

婚約者から情熱と愛でドーラを奪い去り、
愛する息子をユーモアで守り切ったグイドの死の瞬間は、

あっけないほどあっさりとしていました。

 

ジョズエは、父の死を知りません。

翌朝、隠れていた彼がごみ箱から出ると、収容所の兵士は撤退していました。そして、ほどなく、ジョズエが求めていた「戦車」が近づいてきたのです。

その戦車は「連合軍」つまりアメリカ軍のものでした。

 

ドイツは、戦争に負けたのです。

陽気な音楽が流れる中、戦車はジョズエを乗せて走りだします。

「いい子にしていれば点数がたまり、1000点たまったらゲームは勝ち!
ジョズエの大好きな戦車に乗って家に帰れるんだ!」

グイドの言葉が、ここで実現されることになったのです。

帰路につく戦車の横では、解放された女性たちが歩いていました。

その中から、母・ドーラを見つけたジョズエは、戦車から降りて、母のもとに駆け寄りました。

「ママ、ぼくたち勝ったよ!これで1000点だよ!」

大人になったジョズエによるナレーションが入ります。
「これが僕の物語。父は自分の身をささげてくれた。僕への贈り物だ」

ドーラはジョズエを抱きかかえて、物語は幕を閉じます

ジョズエをなんとか生き永らえさせようとした、父・グイドの知恵は、見事に成功したのです。

グイドは、天国からその様子を見守っているでしょう。

これは、ハッピーエンドでしょうか、バッドエンドでしょうか?

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ここまで記事を書いてきましたが、
私はこの物語の意味を半分もわかっていません。

結婚しておらず、父でもなく、
戦争を体験したことも、収容されたこともない。
1993年生まれの若造がこの映画を語るには、まだ早いのかもしれません。

戦争についての是非を語る、ということは、この記事では行いません。

戦勝国側の連合国(アメリカ、ソ連、イギリスetc)が正しいのか?

国際連合安保理常任理事国の選任は正しいのか?アメリカ合衆国、イギリス、フランス、ロシア連邦(かつてソビエト連邦)、中華人民共和国(かつて中華民国)

ただ、この記事を読んだ方には、少し考えてみてほしいのです。

現在の世界のパワーバランスを。

また、ナチスドイツに関しては、こちらの記事で少し触れています。

この物語は、実体験に基づいたものであるとされています。

アウシュビッツ強制収容所に送られながらも生き残ったルビオ・ロメオ・サルモニによる、皮肉やブラックコメディをこめた回想録、
監督であり、主役のグイドを演じたベニーニ氏の父親がナチの労働収容所で2年間過ごした際、子供たちを怖がらせないためにユーモアを交えて接したエピソードも基になっているそうです。

国際的に高く評価された一方、悲惨なホロコーストの実情を正確に描いていないという批判もあったそうです。

しかし、ベニーニは自身の方針についてこう語っています。

笑いも涙も、魂の同じ場所から来るのではありませんか。私は物語作家であり、大事なことは美しさや詩情を作り出すことなのです。コメディか、悲劇かという区別は関係ありません。美しさに到達するならば同じ事なのです。

最後に。

人生は山あり谷あり、選択の連続です。
ときには苦難に陥ることもあるでしょう。

そんなとき、3種類の選択肢があるのかもしれません。

1、希望を失い、怯えながら生きながらえる

ゲーム「ドラゴンクエストⅤ」で、主人公が10年間奴隷として強制労働させられていたように。

2、不遇な境遇を、怒りを変換して生きる

名作「あしたのジョー」で、矢吹ジョーが牢獄の中で、怒りを糧にボクシングの練習に励んだように。

3、地獄さえも楽しむ。どんな状況でも、ユーモアを忘れない。

このようなメンタルは、人気アニメのワンピースとも共通する部分があります。

主人公のルフィは、敵に捕まり強制労働させられれているときも、希望を捨てず力強く過ごしていました。

この映画で、監督が伝えたかったのは、

3、地獄さえも楽しむ。どんな状況でも、ユーモアを忘れない。

だって、人生は美しいんだから。

ライフ・イズ・ビューティフル

 

ということかもしれません。

そして、時には人を守るウソ、もあるのです。

これから乱世がやってきます。日本も世界も、苦境に陥るでしょう。

その中で、どのように生きるべきか。

その答えに正解はありません。

素晴らしい映画に感謝するとともに、
この記事が、読者のみなさまの心に残るものがあれば幸いです。

だって人生は美しいんだから。 ライフ・イズ・ビューティフル

 

 

 

【貴重な時間を使って読んでいただき、誠にありがとうございました!】

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